【記入例アリ】2018年末調整「扶養控除等申告書」の書き方

年末の風物詩とも言える年末調整。会社から書類をもらっても、

[chat face=”wface2.png” name=”” align=”left” style=”type1″]毎年やってるけど、年1回しかやらないから書き方よくわからないんだよね~[/chat]

という人も多いんじゃないでしょうか。

一見すると、わかりにくくて書くのが面倒な年末調整の書類ですが、実は項目一つずつに分けて考えればチョロいので、楽に構えて必要事項を書いていきましょう。

今回はその年末調整書類の書き方を、記入例を使いながらわかりやすく紹介します。

順番に読み進めながら書いていけば、誰でも年末調整申告書類が完成できるようになってるので、一つずつ確認しながら進めていってもらえればと思います。

給与所得者の扶養控除等申告書の書き方

それでは年末調整の具体的な書き方を紹介します。年末調整で申請する書類は3つあります。(去年から1枚増えました)

この記事では、申請する書類の1枚目、「給与所得者の扶養控除等申告書」の具体的な書き方を紹介します。

この書類は申請項目が6つに別れています。

2018年末調整書類書き方記入例それぞれを簡単にまとめると以下の通り。

  1. 申請者本人の情報。全員書く。
  2. 年収103万以下の配偶者がいれば書く。
  3. 16歳以上で養っている人がいれば書く。
  4. 特定の扶養親族がいれば書く。詳しくは後述。書かなくていい人が多い。
  5. 自分以外に扶養できる人がいる場合に書く。詳しくは後述。
  6. 16歳未満の養っている人がいれば書く。

それでは具体的な書き方を項目ごとに見ていきましょう!

噛み砕いてわかりやすいように書き方を説明していくので、気楽に見ていってくださいね。

 

1:扶養控除等申告書 申請者の書き方

ここは簡単なのでサクッと必要事項を記入していきましょう。

問題になりそうなのは、「従たる給与についての扶養控除等申告書の提出」ですね。

これは例えば副業なんかをしてて、2箇所から給与をもらっている場合。

年末調整の時に、副業先に「従たる給与についての扶養控除等(異動)申告書」と言う書類を提出する事があります。

「従たる給与についての扶養控除等(異動)申告書」を副業の会社に提出していたら◯をつける訳です。

給与もらっているのが一箇所だけなら、ここには何も書かなくてOKです。

※貴方が独身で扶養している家族がいないのであれば、ここだけ書けば1枚目は終了です。サクッと2枚目にいきましょう。

 

2:源泉控除対象配偶者の書き方

ここは、配偶者の所得が85万円(年収が150万円以下)の人のみ記入します。配偶者が150万円以上稼いでいるのであれば、ここは書く必要がありません。

具体的な書き方はこんな感じ。

2018年末調整書類書き方記入例

書くのに困りそうなポイント

・平成◯◯年中の所得の見積額

来年の収入を150万以下に収める予定なら、「稼ぐ予定の金額-65万円」した金額を書けばOK。

・非居住者である親族

ここはあんまり気にしなくていいです。配偶者の住民票ありますよね?それなら無視してOKです。

・異動月日及び事由

ここは無視してOKです。これは来年になってから、奥さんが退職して扶養に入った時なんかに申請する用なので。

 

②はこれで終了です。

 

3:控除対象扶養親族の書き方

次は養ってるお子さんなど、配偶者以外の扶養親族の書き方です。

ここがこの申告書、一番の難所なので、落ち着いてチェックしていきましょう。

2018年末調整書類書き方記入例わかりにくいのは真ん中あたりですね。一つずつ見ていきましょう。

書くのに困りそうなポイント

・老人扶養親族

貴方が扶養している70歳以上の親族がいる場合、該当欄にチェックを入れます。

同居老親等…あなた又はあなたの配偶者の直系尊属で、同居している場合

その他…同居老親等の条件に当てはまらない場合

※直系尊属と言うのは、父母や祖父母などの事。

・特定扶養親族

19歳以上~23歳未満の扶養している親族がいる場合にチェックする

・非居住者である親族

ここは配偶者のときと一緒です。扶養親族の住民票があれば無視してOK。

 

色々条件が書いてあってややこしいですが、基本的には年齢によって区別されるだけです。落ち着いて記入していきましょう。

 

4:障害者、寡婦・寡夫又は勤労学生の記入

この項目では、障害者・寡婦・寡夫・勤労学生の申請になります。

該当する箇所がない人も多いので、該当しない人はササッとスルーしましょう。

2018年末調整書類書き方記入例・障害者

まずは障害者の区分をチェックしましょう。

  • 一般の障害者:障害者認定を受けている(手帳を持っている)人。
  • 特別障害者:特定の障害に当てはまる人。詳細は国税庁HPでチェック
  • 同居特別障害者:上の特別障害者に当てはまる人と同居している場合。

このように3つの区分に別れているので、どこに当てはまるか確認します。

次に本人、配偶者、扶養親族の当てはまる所にチェックを入れればOKです。

※障害者控除についての詳細は別記事で解説

⇛障害者控除の申請ってどうするの?年末調整?確定申告が必要?

 

・寡婦

寡婦は、次の条件に当てはまる人がチェックを入れます。

  1. 夫と死別した後、婚姻をしていない人
  2. 扶養親族がいる人

または

  1. 夫と死別した後、婚姻をしていない人
  2. 合計所得額が500万円以下の人

どちらかの条件に当てはまっていれば、寡婦の所にチェックを入れます。

 

・特別の寡婦

特別の寡婦は、次の条件に当てはまる人がチェックを入れます。(寡婦の条件の両方に当てはまる人ですね。)

  1. 夫と死別、又は離婚した後、婚姻していない人
  2. 扶養親族である子がいる
  3. 合計所得金額が500万円以下

 

・寡夫

これは寡婦の男性版ですね。次の3つの条件に当てはまる場合、対象になるのでチェックを入れます。

  1. 妻と死別、または妻と離婚した後、婚姻していない
  2. 扶養親族である子がいる事
  3. 所得が500万円以下

 

・勤労学生

勤労学生は勘違いされやすいのですが、親の税金が安くなる訳ではないです。

勤労学生本人が年末調整する時にチェックを入れる所なので注意しましょう。

※勤労学生についての詳細は別記事で解説。

⇛勤労学生控除の内容・手続き・申請方法をわかりやすく紹介するよ

 

5:他の所得者が控除を受ける扶養親族等の記入

ここが地味にわかりにくくて悩む人が多いので、具体例を挙げて説明します。

例えば、夫婦共働きで16歳以上の扶養親族が一人いる場合、夫の扶養親族にするか、妻の扶養親族にするか、2つの選択肢がある訳です。

扶養親族で税金を減らしてもらう申請はどちらかしか選べません。

それを夫婦どっちにするか、この欄に記入するわけですね。

自分(この紙を書いてる人)以外が扶養にする場合に、扶養する人をこの欄に書く事になります。

 

6:16歳未満の扶養親族の書き方

ラストは16歳未満の扶養親族の書き方です。

これはもうそのままで、16歳未満の自分が養ってる子供の情報を書けばOKです。

 

6の記載が終われば、「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」の記入は終了です。お疲れ様でしたー。

 

全部をまとめた記載例はこんな感じです。

注意書き多くて見にくいですが、項目ごとに分けてチェックしていけばOKです。

 

そもそもなんで年末調整しないといけないの?

ここまでお疲れ様でした。無事に書けたでしょうか?

そもそもなぜこんな面倒な年末調整をするかと言うと、年末調整の書類は税金を安くする為の申請に使うからなんですね。

[chat face=”face1.png” name=”” align=”left” style=”type1″]扶養親族の配偶者がいるんです。[/chat] [chat face=”suit3.png” name=”” align=”right” style=”type1″]養う人おって大変やな!税金安くするで![/chat] [chat face=”face2.png” name=”” align=”left” style=”type1″]高齢の母親の介護をしないとダメなんです…[/chat] [chat face=”suit3.png” name=”” align=”right” style=”type1″]介護お疲れさんやな!おっしゃ、税金安くしたろ![/chat] [chat face=”face2.png” name=”” align=”left” style=”type1″]万が一に備えて生命保険に入ってるんですが… [/chat] [chat face=”suit3.png” name=”” align=”right” style=”type1″]ちゃんと将来に備えてえらいな!税金安くするで![/chat]

こういった内容を年末調整の書類で申請している訳です。

なので、年末調整はミス無く記入しないと無駄に税金を払う事になりますよ。

[chat face=”suitw1.png” name=”” align=”left” style=”type1″]毎年やる事だし、しっかり年末調整の事を勉強しておこうかな…[/chat]

と言う人はぜひ一度、年末調整について勉強してみましょう。

年末調整に関連する情報は別でまとめてあるので、チェックしてみてくださいね。

 

住宅ローン控除も2年目からは年末調整できる

住宅を購入した際のローン控除も2年目からは年末調整できます。

1年目は確定申告が必要です。住宅ローン控除は税額控除と言われる控除で、税金が非常に安くなるので、申告忘れが無いように注意しましょう。

住宅ローン控除の年末調整のやり方はまた別の記事で紹介しています。

【記入例アリ】住宅借入金等特別控除の年末調整書類、どう書けばいいの!?

 

わからない時は会社の担当者に相談しよう

年末調整の書き方を紹介してきましたが、とにかくわからない場合は会社の担当者に相談しましょう。話を聞くことは恥でもなんでもありません。

自分でわかる所だけ記載して、担当者に相談して書類を完成させれば基本的に問題ないと思いますので、一度気楽に相談してみましょう。

もし会社の担当者が頼りなければ、国税庁のサイトを確認するのも一つの手です。

年末調整に関しての質問がよくあるのは国税庁もわかっているので、年末調整の特設ページが毎年作られています。確認したいことがある場合は、国税庁のwebサイトをチェックしてみましょう。(申告書類のダウンロードもできます)

 

まとめ

  • 申請する書類は2種類(住宅ローンがある人は3種類)
  • 特定扶養親族の申請が漏れやすいので注意しよう
  • 生命保険の控除がある人は、旧契約・新契約の区分に注意しよう
  • 住宅ローン控除の申請は2年目から(1年目は確定申告しないとだよ)
  • わからない時は担当者に確認しよう!

以上、年末調整の書き方のポイントについて紹介しました。参考になれば幸いです。

 

 

参考リンク

・国税庁webサイト

⇛年末調整がよくわかるページ