年末調整の中で、配偶者控除と並んで書くのが面倒くさい保険料控除申告書。
となってる人もいるかもしれません。
今回は、そんな面倒な保険料控除申告書の計算を自動でやってくれるExcelで簡単に作ってしまおう!と言う記事です。
保険料控除申告書の書き方で悩んでいる人は、是非読んでくださいね!
※関連記事ー年末調整書類の書き方
⇛①分けて考えれば簡単!2018年末調整の扶養控除等申告書の書き方
⇛②Excelで簡単作成!2018年末調整、配偶者控除申告書の書き方
⇛③住宅借入金等特別控除の年末調整書類、どう書けばいいの!?
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Contents
保険料控除申告書の面倒な計算はExcelに任せよう
これから保険料の詳しい計算方法を紹介するのですが、
と言う人も多いんじゃないでしょうか。
そんな人の為に、年間の保険金額を入力すれば自動で計算してくれるExcelファイルを作成しました。
⇛給与取得者の保険料控除申告書 金額計算用Excelファイル
実際の申告書と同じ形で作ってあるので、転記する時もわかりやすくなっています。
保険料控除申告書類の作成に悩んでいる人はぜひ利用してみてください。
給与所得者の保険料等控除計算用Excelファイルの使い方
保険料等控除申告書計算用Excelファイルは、塗りつぶしてある部分のみ記入します。
- オレンジの部分=計算に必要なセル
- 黄色の部分=入力しなくても計算には問題ないセル
保険料控除の金額計算だけであれば、オレンジの所に入力すれば計算できます。ムリに黄色の部分を埋める必要はありません。
黄色の部分を埋めておくと、転記する際に何も考えずに書いていけるので入力しておくと便利ですよー、という話ですね。
必要に応じて黄色の部分も入力して使ってもらえれば、と思います。
Excelファイルの使い方は保険種別を選んで金額を入れるだけ
オレンジの塗りつぶし部分の入力方法ですが、非常に簡単です。
- 保険種別(新・旧の区分)をプルダウンから選ぶ
- 年間の保険金額を入力する
これだけです。
後は同じように当てはまる項目を全て入力していけば、自動的に控除金額が計算されます。簡単ですね。
計算方法がよくわからん!と言う人は、ぜひ自動計算用Excelファイルを利用してもらえればと思います。
保険料控除の入力用pdfに転記して印刷しよう
上のExcelファイルは国税庁の書式に沿って作成していますが、個人で作成した物なので、これをそのまま印刷して提出できるかと言うと、なんとも言えない部分があります。
なので、Excelファイルで自動計算が終わったら、国税庁が公開している保険料控除入力用pdfに計算した内容を転記しましょう。
この保険料控除申告書入力用pdfに転記して印刷すれば、楽に年末調整を済ませる事ができますよ。
「保険料控除の申告書」各項目のポイントを解説
入力用のExcelファイルを使えば計算方法を覚えなくても、申告書は完成させられますが、
と言う人もいると思います。
ここからは、保険料控除のそれぞれの項目がどういう物で、それぞれの項目で抑えておくべきポイントを簡単に紹介します。
せっかくだから保険料控除の内容を把握しておきたい!と言う人はぜひ読んでみてください。
そもそも保険料控除の控除って何の事?
年末調整の書類は、なんちゃらかんちゃら控除申告書、と書かれていますが、
という人も多いんじゃないでしょうか。
控除とは簡単に言うと、税金を計算する金額から一定額を差し引く事。
わかりやすいように具体例を挙げてみますね。
・Aさん:独身(社会保険天引き後の給与収入300万円)
Aさんの場合、300万円を基準にして税金が計算されます。
・Bさん:年収100万円の配偶者アリ(社会保険天引き後の給与収入300万円)
Bさんは年収100万円の配偶者がいるので、配偶者控除が受けられます。配偶者控除の金額は38万円なので、
300万円ー38万円=262万円
Bさんの所得税は262万円を基準にして計算されます。
なんとなく控除がどういう物か、理解できたんじゃないでしょうか。
年末調整は、色々な控除をまとめて申請して、最終的な税金の基準額を決定する為の作業なんですね。
※控除については別記事でより詳しく解説しているので、気になる人はチェックしてみてくださいね。

保険料控除申告書は大きく4項目に別れている
- 生命保険料控除
- 地震保険料
- 社会保険料控除
- 小規模企業共済等控除
控除の申請に必要な内容は、保険会社から送られてくる「控除証明書」に全て書かれています。
当てはまる内容を確認して入力するだけなので、難しい事はありません。一つずつ抑えていきましょう。
1:生命保険料の控除申請
まず一つ目は、いわゆる生命保険と呼ばれる種類の保険料控除申請です。
この生命保険料の中でも区分が3つに別れていて、それぞれの欄で申請する必要があるので混同しないように注意しましょう。
生命保険料控除3つの区分
・一般生命保険料の控除申請
これは亡くなった際の保険金など、いわゆる生存や死亡に関わる保険です。
・介護医療保険料の控除申請
入院した時や、病気などで通院する時などに受けられる保険です。
・個人年金保険料の控除申請
国民年金や厚生年金と同じように、個人で加入する年金保険です。
個人年金保険料税制適格特約、と言う物が付いているのが特徴です。(適格特約がない場合は、一般生命保険料の区分になる)
この生命保険料控除の区分は、保険会社から送られてくる「控除証明書」にはっきり明記されているので、申告書に記入する際にしっかり確認しましょう。
生命保険料控除の申請は契約種別にも注意
生命保険料は3つの保険区分だけでなく、契約種別にも注意が必要です。
実は生命保険の控除計算方法は平成24年度に見直され、それ以前とそれ以後で、控除金額の計算方法が違うのです。
- 新制度:平成24年1月1日以降契約の生命保険
- 旧制度:平成23年12月31日以前契約の生命保険
生命保険料控除には2つの計算方法があるのを覚えておきましょう。
この新制度・旧制度の判断についても「控除証明書」にしっかり書かれているので、間違えないように確認しておきましょう。
生命保険料控除の詳細や計算方法
生命保険料控除について、抑えておくべきポイントをザックリと解説しました。
計算方法などをより詳しく知りたい方は、別記事で紹介しているのでチェックしてみてくださいね。

2:地震保険料の控除申請
最近ではほとんどの人が加入しているだろう、地震が起きた時の備えの地震保険。
この地震保険料も、税金が安くなる控除の対象になっています。
地震保険の控除でチェックするポイントは2つ。
- 保険区分(地震保険or旧長期損害保険料)
- 保険金額
この2つも控除証明書にしっかり記載されているので、この2つのポイントだけ抑えて証明書を確認すればOKです。
3:社会保険料の控除申請
この欄を入力するのは、今年転職した人で年内に国民健康保険料や国民年金を支払っていた人ですね。
国民年金保険料などの、個人で支払っていた分の社会保険料が申請の対象となります。
年内に社会保険料を個人で払っていた人は、申請漏れの無いように注意しましょう。
国民年金は、10月ごろに控除証明書が送られてくるので、その金額をこの「社会保険料控除」の欄に記入すればOK。
国民健康保険は控除証明書が送られてこないので、証明書類は必要ありませんが、自分でこれまで支払った金額を計算して記入する必要があります。(市役所の担当に確認してもOK)
前職で給与から引かれていた社会保険料は、源泉徴収票を提出すれば把握できるので、記載しなくて大丈夫です。
4:小規模企業共済等の控除申請
この項目は入力する必要が無い人が多いと思います。
確定拠出型年金などの税金の控除対象となる掛金はここで申請する事になります。
最近よく見かける、ideco(個人型確定拠出年金)も、この欄を使って申請します。(個人型年金加入者掛金の欄に入力)
会社が企業型確定拠型年金を運用しているのであれば、それもここで控除申請ができます。(金額がわからない場合は、年末調整担当者に確認)
余り使う事の無い欄なので、思い当たるフシが無い人はスルーしてOKです。
保険料控除申告書のポイントは各項目の内容と契約種別
年末調整の保険料控除申告書で抑えておくべきポイントは、
- 各申請項目の概要
- 保険の契約種別:新制度or旧制度
この2つです。
この区別が曖昧で混乱してしまう人が多いので、この2点だけはしっかり抑えておきましょうね。
年末調整保険料控除申告書の書き方と注意点 まとめ
保険料控除申告書は4つの項目に別れている
1:生命保険料控除申請
・一般生命保険料の控除申請
・介護医療保険料の控除申請
・個人年金保険料の控除申請
の3つに別れているので混同しないよう注意
新制度・旧制度で計算方法が違うので注意
2:地震保険料控除申請
保険区分の違いに注意
3:社会保険料控除申請
国民健康保険料や国民年金保険料を払っていた人は要注意
年内に転職した人は特に注意しよう
4:小規模企業共済等控除申請
申請しなければならない人は少ないかも。
idecoなどはこの項目で申請。
記入に必要な情報は「控除証明書」に全て書かれている
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参考リンク
・国税庁webサイト
http://www.nta.go.jp/users/gensen/nencho/index.htm