貴方は慢性的に睡眠不足な日々を送っていませんか?いわゆる社畜で、なかなか睡眠時間を確保できない…という人もいるかと思います。
睡眠は大切というのは今では常識で、睡眠不足は身体に良くない!というのは周知の事実だと思いますが、睡眠不足による悪影響は甘く見ていると取り返しがつかなくなります。
いくら忙しくても睡眠を削るのは、それだけ寿命を短くするとも言われています。
この記事では睡眠不足になるとどんな悪影響があるのか。睡眠の質を高めるにはどうすれば良いか紹介したいと思います。
Contents
そもそも人はなぜ睡眠を取るのか
睡眠が大切とは言いますが、そもそもなぜ睡眠を取らないと行けないのかご存知ですか?
と言ってしまうとその通りなのですが、せっかくなので、睡眠の基本について簡単に抑えておきましょう。
睡眠は脳に貯まった毒素を洗い流す時間
人間は起きている間、脳で色々な事を考えて生活しています。その間、脳には少しずつ毒素が蓄積されていきます。
この貯まった毒素はそのままにしておけないので、どこかのタイミングで洗い流す必要があります。
そのタイミングが睡眠中という訳です。
睡眠を取っている間、脳細胞の隙間が広がって、CSFと呼ばれる物質が脳に貯まった毒素を洗い流してくれます。
睡眠をとることで脳がデトックスされる、という訳ですね。
睡眠不足になると、デトックスしきれずに毒素が残ってしまったりして頭の働きが鈍くなってしまいます。
慢性的に睡眠不足になっている人は様々な悪影響が考えるられるので要注意です!
睡眠不足のデメリットは?睡眠が足りないとどうなる?
睡眠が大切だと言うのは今では常識ですが、睡眠不足になるとどのようなデメリットがあるかご存知ですか?
睡眠不足によって私達の身体には、様々な悪影響があります。慢性的に睡眠時間が短い人は注意しましょう。
集中力が働かなくなる
睡眠不足と聞いてまず思い浮かぶのが、集中力が働かずに頭がぼんやりしてしまう事ですよね。
睡眠時間によって人の集中力がどうなるか調査した面白い研究があります。グループに分けて、色々なテストを行う調査で、
- 3~5時間の人
- 7時間以下の人
- 8時間以上の人
1のグループの人は頭がぼんやりして頭が働かない結果になりました。
3の人は明確な判断ができて、反応速度も早いという結果になりました。
面白いのが2のグループの人で、7時間程度の睡眠が3日続くと反応が鈍くなってくる人が多くいました。このグループの人は自分が睡眠不足である自覚がないので注意が必要です。
※人によって睡眠の質などで適正な時間が違うので、必ずあてはまる訳ではありません。
太りやすくなる
私達の身体は睡眠不足になると、太るリスクが24%も高まることがわかっています。
胃の中にはグレリンというホルモンがあるのですが、このホルモンは食べ物を胃に入れたくなる働きがあります。
睡眠不足になると、このグレリンというホルモンが増加する事がわかっているので、
睡眠不足になる→グレリンが増える→つい食べる量が増える→太る
という悪いループに陥ってしまいます。
それに加えて、脂肪細胞の中に食欲を抑える「レプチン」というホルモンがあるのですが、レプチンは睡眠不足が慢性化すると減少してしまう事もわかっています。
グレリンが増えてレプチンが減るので、ダブルで太りやすい状態になってしまいます。(これは睡眠不足による身体の不調を補おうとして、食べ物から栄養を摂ろうとするのが原因と言われています)
ダイエット中の人などは睡眠不足がドカ食いの原因になったりするので、特に注意しましょう。
人をだまそうとする傾向が強くなる
睡眠不足になると意志力が弱まり、人をだまそうとする傾向が強くなるそうです。
これはバージニア工科大学の研究なのですが、睡眠不足の人は脳の働きが鈍るので、仕事をついサボってしまったり、面倒な事を後回しにしたり、不誠実な行動を取る傾向が強くなるそうです。
シンガポールマネジメント大学でも同じような研究が行われていて、睡眠不足の人は普通の人よりも、仕事中にネットサーフィンをする率が高い事がわかっています。
要するに、私達は睡眠不足になる事でちょっとした誘惑に負けてしまい、不誠実になってしまう傾向があります。
また、衝動的な行動に出やすくなる事もわかっているので、慢性的に睡眠不足な人は注意しましょう。
余談ですが、都知事だった猪瀬氏が物議をかもしたXなんちゃら的なサイトは、深夜よりも日中の方がアクセス数が非常に多いらしいですね。
仕事中や移動中にエロい事を考えている人がいかに多いかって事ですね!
貴方の隣で眠そうにしている同僚も、こっそりXなんちゃら的なサイトを見ているかもしれませんよ!w
脳の老化につながる
睡眠不足の状態が続くと、脳の老化が早まるという事もわかっていて、睡眠時間が6時間以下の人は、平均で7歳も脳の老化が早いという研究結果もあります。
また、睡眠時間が長すぎる人も脳の老化が早まる事がわかっています。
体質によって差がありますが、7時間半~8時間を目安に睡眠を取ると脳に良いという統計結果があるので、その時間を目安に睡眠時間を調節するようにしましょう。
心配事があると睡眠が浅くなる

布団に入ってこんな事を考えた事はありませんか?
実は人間の脳は、心配事や不安な事を考えて眠りにつくと、睡眠の質が低下してしまう事がわかっています。
心配事や不安な事がある時は、そのまま布団に入るのではなく、寝る前に心配事の解決法を3つ書いてから寝るようにすると、落ち着きを取り戻して睡眠の質が向上する事がわかっています。(デューク大学の研究)
ネガティブな気持ちになって、なかなか眠れないという人は是非試してみてくださいね。
夜にネガティブな気分になりがちな人の改善法は別記事で詳しくまとめてあるので、気になる人は是非チェックしてみてください。

不眠症に悩まされている人は睡眠時間をチェック
不眠症で悩んでいて、薬の力を借りて睡眠をとっている、という人もいると思います。
不眠に悩んでいてツライ思いをしていると思いますが、そういう人の中には不眠症と考えていただけで、実はそうではない場合も多いという統計があります。
カリフォルニア大学で行われた不眠症の人を対象にした調査で、
自分は不眠症である
と言う人を対象に、どの程度睡眠をとっているか時間を測るもの。
その結果、実は7時間程度寝ている人が非常に多いという結果になりました。
つまり、不眠症だと感じている人の中には、寝付きが悪かったり、そういう思い込みで不眠症だと考えているだけで、実際はしっかり寝ていた、というケースも多いという事ですね。
実は7時間程度寝ていたとわかった人は、不眠症が自分の思い込みだった事に気づいただけで不眠が治った人も多くいたそうです。
と考えている人は、睡眠時間がどの程度なのか計測してみるのをオススメします。
睡眠不足を解消する為に、睡眠の質にこだわろう
睡眠不足を解消するには、睡眠時間をしっかり取る事で解消できますが、忙しい現代人だと、そうもいかない時もありますよね。
そんな時は睡眠時間ではなく、睡眠の質に注目しましょう。
質の高い睡眠を取ることで、睡眠時間が短くても睡眠不足にならずに済む事も多いです。
という人は、ただ睡眠時間を確保するだけでなく、睡眠の質についてもしっかり考えましょう。
睡眠の質を高める方法については別記事で詳しく紹介しているのでチェックしてみてくださいね。

まとめ
睡眠は脳をデトックスする時間
睡眠不足の悪影響はこんなにある!
- 集中力が働かなくなる
- 太りやすくなる
- 人をだまそうとする傾向が強くなる
- 脳の老化につながる
心配事があると睡眠が浅くなって睡眠の質が低下する
睡眠不足を解消するには睡眠時間だけでなく質も重視しよう
睡眠不足は貴方の人生を台無しにしてしまうかもしれません。
睡眠不足に悩んでいる人は、これを機会に睡眠の改善に取り組んでみてほしいと思います。
当ブログを読んでくれた貴方の睡眠が快適になって、少しでも人生が楽しくなったならとても嬉しいです。
参考文献
この記事は下記の書籍を参考に書いています。
英語で書かれた「night school」という書籍を、文藝春秋さんが翻訳して出版された物になります。